1. Executive Summary
リアルとデジタルの境界を越える身近な遠隔操作体験
Base Japan主催 Vibe Coding Mini Hackathon(2025年8月31日〜9月7日)にライブ配信における「投げ銭 × IoT × ブロックチェーン」の実機を含めた提案を行いました。視聴者の投げ銭が、配信者の手元にある物理的なガチャマシンを遠隔操作できる、 ― この新しいライブ配信体験の裏には、ステーブルコイン決済とIoTデバイス制御を統合した技術基盤があります。
従来の投げ銭は「応援の気持ち」を金銭で表現する一方向的な行為でした。しかし私たちは、「投げ銭=応援」から「投げ銭=参加体験」へ概念の拡張を実現しました。
課題
現在のライブ配信における投げ銭は、視聴者から配信者への「一方向の応援」に留まります。金額が画面に表示され、配信者が感謝を述べる ― この状態は確かに価値はありますが、視聴者の参加は限られます。
機会
ステーブルコインによる即時決済とIoT制御技術の融合により、投げ銭が単なる支援から「参加型体験」へと進化できる環境が整いました。視聴者の行動が配信内容に直接影響を与え、その結果をリアルタイムで共有する ― この双方向性こそが次のライブ配信体験になります。
成果
WebSocket通信による即時制御、Base Layer 2上でのUSDC決済、そしてx402プロトコルを組み合わせた実動プロトタイプを開発しました。「Nagesen Gacha Live」は、投げ銭でガチャマシンが実際に動くという、シンプルで新たな体験を実現しています。
これらの技術要素が有機的に結合することで、次世代のエンターテインメントUXを実証することに成功しました。デジタル決済が物理世界に直接影響を与えるという体験は、ライブコマース、イベント運営、さらにはIoT全般における新たなビジネスモデルの可能性を示唆しています。